イケてる!市民活動★ミニレポート内容

豊里南地域活動協議会、地域のカフェ「MORI」、福祉に関する

専門教育機関、生涯学習に携わる地域の方々など、多様な団体の

連携が拡がり、豊里南地区オリジナルの子ども食堂事業が輝きを

放っています。

フリーの立場から地域に関わり、現在は豊里南地域活動協議会の

キーパーソンとして活躍中の矢森 茂一さん、その連携者の

黒田 将史さんにお話を伺いました。

 

豊里南メイン

豊里南地域活動協議会   学校法人 瓶井学園        社会福祉士科 学生

子育て部会副部会長    大阪日本メディカル福祉専門学校  西村 和晃さん(写真左)

矢森 茂一さん(写真右) 社会福祉士科 教務課長心得

             黒田 将史さん(写真中央)

 

地域活動協議会、社会福祉協議会、生涯学習ルーム、専門学校が

連携し、地域の子どもたちを支える「子ども未来食堂」

「子ども未来食堂」についての詳細やアピールポイントをお聞かせください。

豊里南小学校区限定で、毎週木曜日の17:00~18:30に

実施しています。提供する食事はボリュームのあるものでなく、

軽食。子どもの生涯学習に関わる地域の方にご協力を

いただいています。特徴・アピールポイントとして、

大阪日本メディカル福祉専門学校と連携し、学生が勉強を

教えるという付加価値を持たせていることです。学童保育の

終了時間後もフォローできる子どもたちの居場所として、

保護者にも好評です。

また、「子ども未来食堂」の進化版として、季節感を盛り込む

など、企画型イベントのフェスタを今年は4回行う予定です。

子どもたちには無償で、大人の方には300円で食事を

提供させていただきます。

わいわいとにぎやかなお祭り的な雰囲気の中で、子ども同士、

親同士、親子が交流し、楽しい時間を過ごすことができます。

春のイベントにはお花見をしましたし、今日は夏のイベント

として、流しそうめんと、かき氷を提供しました。

フェスタは、昨年8回実施しましたが、正直、運営側としては

大変でした。フェスタが終わると、すぐに次の企画、準備…

忙しさのあまり、続けることへのモチベーションが低下して

しまうようになり、もっと簡単でいいのではないか?と、

思い切って半分に回数を減らしました。

逆に、以前は2週間に1度実施していた通常版の

「子ども未来食堂」を、今年4月から毎週1回としました。

実は、子どもたちには2週間に1回というのはあまり定着

しないのですね。現代の子どもたちは、何らかの習い事を

している場合が多く、習い事は何曜日は〇〇、ということで

スケジュール管理しているのです。子どもの予定として

きちんと組み込んでいく必要があると気づき、学校にも

働きかけて、定例化、習慣化に成功。今では常時

40名くらいのお子さんをお預かりしています。

続いてのアピールポイントは、黒田先生に語って

いただければ、と思います。

 

近い将来、福祉に携わる夢を抱く若者を地域の担い手として投入

当校は社会福祉士や保育士などの国家資格を取得し、

キャリアアップを目指す学校です。4年生大学を卒業して

いることが主な入学要件になるために、学生の中には、

一旦社会人として活躍していた者も多く在籍しています。

これまで培った社会人経験等を活用し、子どもたちに接し、

学習を支えるという地域に根差した高等教育機関ならではの

教育貢献ができていると思います。

地域を見守る・地域の人の顔が見えるつながりづくりに

学生たちが自主的に参画し、体感的に学び、成長する

機会を、地域活動協議会や社会福祉協議会などを

始めとしたさまざまな団体、地域の方々が整えてくださって

いることは非常にありがたいことと感じています。

また将来求められる専門性である対人援助スキルや地域との

協働という学びを深めることを手助けしてもらっていると

感じています。

 

 

個人同士のつながりという「縁」が床のつながりと活動の進化の原動力

学校とはどのように協働されるに至ったのですか。

学校現場の協力を得て、「子ども食堂」に関する周知を行うこと

についてはハードルが低かったと感じています。

組織同士というよりも、PTA会長や子ども会の役をされている方など、

学校とコネクションを持っている個人が特定できていますので、

個人つながりで学校が協働の輪に加わったという感じでした。

豊里南地域は、まちを歩けば殆どが顔見知りというくらい、

個人同士がしっかりつながっている地域で、その地域特性が

あってのことだったのかもしれません。実際、区役所の方から

よく「住民同士、仲の良い地域ですね」と言われます。

ここは見ての通り、市営住宅がとても多いです。7町会あり、

役員の方は相当数いらっしゃいますが、町会役員同士、

とても良く連携がとれていると思います。

当然、子どもを支援するキーパーソンも沢山いらっしゃいます。

まずはキーパーソンは誰か、を特定し、個人同士のコミュニ

ケーションを密にとり、絆をしっかりつくっていくことが大事だと

思います。それが横のつながりを強め、活動が進化していく

ポイントになるとと思います。

 

 

地域の担い手となったのは、育ててもらった地域への恩返しをしたいという思い

活動を始められたきっかけについてお聞かせください。

私はこの地域で生まれ育ち、町会の方に親子共々

お世話になってきました。

地域の出身者として、この地でカフェを営業させて

もらっています。シンプルですが、ようやく恩返しが

できる年齢になりましたので、恩を返していきたいと

思った…というのが直接の動機です。

今年、子育て部会の副部会長としての任を受けたばかりで、

これまでは特に地域活動協議会や町会などで役を

していたわけではありません。以前から、町会長の方々が

よく店を利用してくださってコミュニケーションはとれていました。

地域に恩返しがしたい、そのためにできることは何か、と

考えているときに地域の補助事業として「子ども食堂」という

形があると知り、その担い手として携わりたいと言ったら、

すぐに実現しました。

地域住民同士の距離が近く、町会長のことを、下の名前で

呼んでいるんですよ。小さい頃から可愛がってもらっていましたし、

父親の同級生つながりでもあって、大人になって自分は

知らなくても、相手が知ってくれていました。目にかけて

いただいていたんですよね。ゆるいつながりでここまで来ました。

 

まずは続けること。続けていれば、必ず何かがつながっていき、未来が拓ける

活動の手ごたえと今後のチャレンジについてお聞かせください。

「子ども食堂」というと、貧困家庭の支援という側面が

クローズアップされがちですが、ここでは子どもたちの

絆を深める、親も巻き込んで地域をつなぐ、平たくいうと

どれだけ沢山の知りあいをつくるか、ということに重点を

置いて活動しています。

地域に住む人の顔を知ってるだけで、誰もがほっとすると

思うのです。人が集い、知り合う機会として、この「子ども

未来食堂」は機能していると思いますし、見ていて、

実際にその手ごたえを感じています。

チャレンジというのとは違うかもしれませんが、まずは今

やるべきことを続けていくということが大事かな、と。

花火を打ち上げるように、華やかで面白いことをしようとか、

バージョンアップをしなければ、と考えると既存事業に

囚われて、がんじがらめになってしまう気がします。

でも、補助金で運用する範囲であっても、ちょっとした

工夫で、できることは沢山あると思います。

また、しんどいと思ったら回数を減らせばいい、とにかく

細く長く、無理なく続けていくことが大事だと思います。

子どもを軸とした地域の知り合いづくり、交流を深める

居場所が安定して提供できることーこれは将来的には、

何か災害があった時に気軽に声がけをして、

迅速な避難行動ができる関係性、絆づくりにつながるなど、

安全で安心なまちづくりにもつながっていくと思います。

そうなれば、防災・防犯部会とも連携して…と、どんどん

支援の輪が広がって、きっと未来は拓けるはずです。

 

 

<「子ども未来食堂(フェスタ)」現場レポート(2018年7月14日)>

 

氷ながしそうめん

 

矢森さんあとかたづけ

 

猛暑の中、涼やかな流しそうめんを美味しそうに頬張る子どもたちの

笑顔を沢山見ることができました。スタッフとして参画していた

西村さんのボランティアデビューとなりましたが、慣れるにつれ、

子どもたちとの交流を楽しんでいました。

黒田先生によれば、矢森さんはとにかく子どもに慕われている、

とのこと。お兄ちゃん的な親しみやすさで子どもたちに人気がある

様子が伺えました。

「後片付けを手伝います!」と二人の少女が黒田先生に駆け寄り、

自発的に手伝う場面に遭遇。世代を越え、立場を越え、みんなで

協力しあいながら盛り上げた今回のフェスタ。子どもはもちろん、

保護者の方まで大好評でした。