あわじ寺子屋学習風景

「いつでも だれでも ようこそ」を合言葉に、特定非営利活動法人あわじ寺子屋 代表理事 大賀喜子さんは、2016(平成28)年4月、淡路小学校との統合で廃校となった元大阪市立西淡路小学校(東淀川区)の図書室を活用して小学生から高校生までの居場所づくりを始めました。
ここは、子どもたちのおしゃべりや遊びの場でもあり、子どもたちにとって居心地のいい安心できる場所です。多い時で60人近い子どもが集まり、その中には、障がいのある子、外国にルーツのある子、家庭に課題がある子どもたちもいます。

「不登校がちな子どもも来ていますが、学校に行けている、いないは、あわじ寺子屋は問いません。ひとりひとりの子どもが自分の良さをみつけ、自分の進路を見つけられるように、地域の人々のご協力で職場体験をこの夏休みからはじめています」と大賀さん。

「保護者からほぼ毎日相談があり、学校や福祉事業所と連絡を取りあって共に動きます。子どもの貧困の背景には親の貧困があります。非正規雇用の拡大で労働環境の悪化など状況は深刻。保護者から“ほっといてくれ”と言われることもありますが、子どものためにはほっとけない。どなられても引きさがらないで家に入りこんで行くこともあります。貧困と虐待の連鎖を止めたい」と渦中の中にいる子どもたちのSOSを見逃さないように、子どもたちの心強い味方として課題と向き合います。

大賀さんは元教師。41年間の長い教師人生で出会った仲間や教え子たちが大賀さんの想いに賛同し、今、スタッフやボランティアとして関わっています。

その一人、横山さんは「毎日、寺子屋を開けて子どもたちが来るのを待っています。学童の指導員をしているので、子どもたちのこともよく知っていて。成長ぶりを見ると嬉しい」と言います。「高校の時に大賀先生にお世話になりました。仕事が終わったらすぐにここに来ます」と話すのは国宗さん。いつもそばにいて、身近で頼れる存在が、子どもたちを支えています。
大学4年生の杉本さんは「3年の時に学習支援ボランティアに来ました。最初は子どもたちの暴言が衝撃的でしたが、じっくり接するとみんなかわいい。ここに来て、日常の生活はあたりまえにあるわけじゃないということに気がつきました。ここでの役割はお姉ちゃんという感じかな」と振り返ります。

日常の姿や行動の背景には何があるのかをしっかりとらえてサポートする。この活動を若い世代に渡して、引き継いでいきます。