映画などでも取りあげられ、広く社会に知られるようになった若年性認知症。しかし、まだまだ病気について正しく理解されているとはいえず、制度やサービスの狭間で、あるいは周りとつながりを持てず苦しんでいる本人や家族がいます。

そのような中、既存のサービスではニーズの満たされない若年性認知症や初期認知症の人や家族、その支援者を支援するNPO法人認知症の人とみんなのサポートセンターでは、当事者の人たちがゆったりとした時間を過ごしています。

 

「私たちは長年の支援の経験を積み重ねており、『相談機関』と『居場所』が一緒にあることが強みなのです。」と話すのは、法人代表の沖田裕子さん。沖田さんたちが活動を始めた当初、老年期の認知症と比べて、若年性に対する制度やサービスはほとんどありませんでした。既存のサービスがない人たちの受け皿として、定期的に通えるあらたな居場所が必要であると考えた沖田さんは仲間とともに、生きがいとしての仕事の場である『タック』、当事者同士の交流の場である『ぱーくすカフェ』といった活動を続け、今では年間延べ400人以上が通ってこられるようになりました。

 

サポートセンター

*写真は『タック』の商品

 

遠方から通う利用者もおられる中、本来であれば地域で支援できる体制、同じ悩みを抱える仲間との交流の場や活動の場、家族の交流の場が必要であると沖田さんは言います。そのため、2016年度より大阪府から若年性認知症コーディネーター(*)の委託をうけ、公的機関や専門職とのネットワークも築き上げています。また、各地の家族会を増やすためのお手伝いや、支援者のスキルアップのための勉強会、企業に向けた研修なども積極的に行っています。

 

「本人や家族から『行っていいですか』という問い合わせもあります。みんな居場所を求めているんです。」と沖田さん。様々な活動の背景には、居場所を求めている本人や家族の存在があるのです。

 

 

*若年性認知症支援コーディネーター
都道府県ごとに若年性認知症の人やその家族からの相談に対応する窓口を設置し、そこに若年性認知症の人の自立支援に関わる関係者のネットワークの調整役(若年性認知症支援コーディネーター)を配置する事業

 

★NPO法人認知症の人とみんなのサポートセンター
http://minnanospc.grupo.jp/