イケてる!市民活動★ミニレポート内容

鶴見区のみどり小学校を核として、8町会の会員・各種団体が中心となり

緑地域活動協議会を結成。

その後、自立した地域コミュニティの確立と地域の活性化を目的に

平成24年にNPO法人「緑・ふれあいの家」を設立し、多くの地域活動

事業展開、多彩な好事例を生み出しています。

キーマンである理事長・久木勝三氏にお話を伺いました。

 

 

特定非営利活動法人 緑・ふれあいの家

(緑地域活動協議会)

理事長 久木 勝三 氏

 

久木氏

 <主な取組み実績>

 ・高齢者に対する地域支援ネット

 ・地域各団体の人材育成支援

 ・子育て支援と教育環境等の支援

 ・構成団体への事業・広報活動支援

 ・地域コミュニティ活動支援

 「緑コミュニティランチサービス・緑コミュニティ」

 ・高齢者対策事業「ふれあいトレーニングハウス」

 ・防災対策事業「緑地震そなえ隊2016」他多数

 

 

自立した地域活動をするには法人組織にすることが有効と考えた

「緑・ふれあいの家」をNPOとして法人格を取得された意図と代表的な

活動についてお聞かせください。

 

 行政主導ではなく、自分たちの主体性を明確にしたいと考えました。

そのためにNPO(=特定非営活動法人)として、補助金に頼らない活動に

したのです。

 ただし、行政との連携はあります。最新の情報を必要とする子育てや

福祉分野については行政との連携は不可欠で、児童いきいき放課後事業の

ように継続的、発展的な事業については、国や自治体の委託事業を積極的に

受けるなど、バランスを考えて事業に取り組んでいます。

 例えば、独立行政法人国際交流基金日本語交流センターとの協働連携事業

として、現在18か国120人くらいの留学生がいるのですが、昨年から

留学生と小学校をつないでネイティブ英会話を取り入れ、大きな反響を

得ています。わずか半年程で、子どもたちなりに模索しながら日常会話レベルを

マスターしてきています。生の英語にふれることによる子どもの上達の速さを

実感しています。

 また、高齢者対策については、大阪市社会福祉協議会の事業で「ふれあい

トレーニングハウス」という事業があります。数年後を考えても、地域の中に

高齢者がどんどん増えていくことは容易に想像できます。今のうちに元気な

高齢者をどんどん支援していく、いわゆる介護の世話にならないような予防的な

ケアです。始めのうちは健康体操とか体操指導だったのですが、現在は健康器具を

導入する等、色々充実させています。

 

 

地域の中に存在する様々な活動主体をつなぐコーディネート機能、担う人材が鍵

「緑・ふれあいの家」は、行政や中核支援組織等と上手く連携をされています。

その秘訣をお聞かせください。

 

 市民活動とひと口にいっても、それには社会福祉協議会、地域振興会を

はじめとし、他にも小さな地域コミュニティから成る地域活動協議会、

地域活動ワーカー、ボランティア団体、NPO団体、企業など地域の中には

様々な活動主体が存在します。

 地域の人が行うボランティア活動の多くは無償で行われています。地域の活動は

非営利ということから、大規模・小規模を軸とした横糸の活動と私は考えて

います。

 一方企業、NPO団体は共益性や公益性を軸とした縦糸の活動といえます。

地域を横断し、動いていく活動ですし、そもそも事業化、法人化するにあたり、

活動の目的が明確です。法人格を持つ組織というのは、基本的には採算が

とれなければ活動を持続できないので、事業化していかなければなりません。

 このように、横糸と縦糸が地域の中で混在しているわけですが、活動の

つながりや連携が機能していないのが実情です。そこをどうするか、大きな

課題です。

 横糸と縦糸をつなげるようなコーディネーター的な役割を果たせる人材が

必要なのです。但し、難しいのは横糸も縦糸もそれぞれが自分たちの意見を

持っている。そこを上手く調整する、情報のコーディネートをすることが大事

なのです。

 「緑・ふれあいの家」はこれまで横糸であった地域の枠を超え、縦糸を

網羅する意味でNPO化したわけです。ボランティア主体の地域の活動が

NPOになるメリットはそこにあるのです。それにより裾野が広がってより

動きやすくなる。

 これからは横糸の個別の活動主体をまとめ、NPO組織化していくことが

できる人材が求められることでしょう。

 

超高齢化社会に向けて、早急に対策が必要

久木さんがお考えになる喫緊かつ重要な社会課題は何だと思われますか?

 

 高齢化が進んでいますが、大阪は特に介護にお金がかかっている都市です。

今でさえ、手一杯の介護保険制度ですから、最悪の場合、巷に行き場のない

高齢者があふれる時代を迎えるかもしれません。そんな状況にしないために、

今何をするか―。最悪の未来を迎えない。将来を見据えて行政と地域が

連携しなければならない。未来のことだけど、今、すぐ動かなければならない、

とても重要なことです。

 

 

最後に今後の抱負をお聞かせください。

 

 様々な活動を無償ボランティアでやっていくには限界があると思います。

 「緑・ふれあいの家」は地域人材活用も踏まえた有償ボランティアとして

活動し機能しています。今後も行政や中核支援組織と協働し、地域の課題

解決につながる活動に継続して取り組んでいきます。