市民活動ワクワクレポート内容
NPO法人心織(ここる)は、2014(平成26)年からドックセラピーの普及とセラピストの育成をしています。
現在、10頭のセラピー犬が飼い主と一緒に障がい者や高齢者の施設へ訪問。レクリエーションを通して利用者さんとふれ合う「動物介在活動」や、理学療法士など医療従事者のもと、リハビリテーションをより効果的に行うことができるよう、筋力アップや散歩用リードを持った歩行訓練などの「動物介在療法」を行っています。
また、調査研究事業として高齢者のQOL・ADL(※)の維持・向上の効果を検証しており、利用者からはリラックスした表情が窺えたり、セラピー犬に触れようと腕を動かす、外部と積極的に関わろうとするなど、精神・機能面の両方に変化が見られました。
セラピー犬には、人好きということに加え、触られることにストレスを感じにくいなどの適性があります。さまざまな触れられ方や、急に手足や耳、しっぽに触れられてもびっくりしないよう、ふだんの生活で経験しておくことも大切です。愛犬のことをよく知っている飼い主が一緒にいることでセラピー犬(愛犬)は安心できます。心織では、その安心感が利用者に伝わると考え、家庭で一緒に暮らす愛犬とともに参加できること、そして活動を楽しんでもらうことを大切にしています。
「人では難しい心の扉を、動物なら開くことができる。愛犬を通して孤独や寂しさといった相手の抱える背景、社会的問題にも目を向けてほしい」と代表の田中理恵さんは考えています。
(※QOL:生活の質または人生の質、ADL:日常生活動作)
(記事作成:大阪市社会福祉協議会)
NPO法人 心織(ここる) 代表 田中理恵さん
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