市民活動ワクワクレポート内容
NPO法人アート教育研究所×NPO法人ココロエラボ
電子機器をはじめ様々なものが発展している今、ものづくりに触れ、その中で生まれる喜びや、人とのコミュニケーション能力を育む場である「ちっちゃなアーティスト活動」があべのハルカスで開催されました。そこではアイロンビーズや缶バッチ、香りポットというような簡単な小物づくりを行っています。アートを軸とするNPO法人アート教育研究所理事長の物種佑佳さんと、居場所を軸とするNPO法人ココロエラボ理事長藤田真梨奈さんにお話を伺いました。
NPO法人アート教育研究所理事長物種佑佳さん(左)NPO法人ココロエラボ理事長藤田真梨奈さん(右)
小さな作品を0から作る大切さ
ちっちゃなアーティスト活動のテーマは「子どもの新たな才能を発見」で、モノづくりを通して気づかなかったアートの才能を見つける「場づくり」となることを目指しています。近年、家庭の中でモノづくりに触れる機会が少なくなってきています。だからこそ、ちっちゃなアーティスト活動ではモノづくりに触れてもらうきっかけとして子ども向けのアートワークショップを開催しています。参加者は偶然通りがかった親子が多く、多い時は100人近く参加しています。作品を親子で作る家族がいれば、お子さんが1人で作ったものを嬉しそうに眺める家族もいます。子どもがモノづくりの喜びを知るだけでなく、親もワークショップを通じて子どもの成長を実感することができます。大学生ボランティアや留学生のインターン先として協力することで運営しています。
お互いの強みを活かすことのできたきっかけとは
アート教育研究所とココロエラボは共にNPO法人DeepPeopleが実施している社会起業家養成講座で誕生しました。「教育」という共通点があったことがきっかけになり、協力して子ども向けのワークショップを実施することになりました。「子ども向けに美術・アートを提供する」アート教育研究所、「教育やコミュニケーションに力をいれている」ココロエラボ、お互いの強みを最大限に活かした活動です。
活動について「簡単にモノが手に入る時代の中で、0から何かを作ることで考える力が手に入る」と物種さん。「2,3歳でもできるような簡単な作品を作るだけでも、成功体験や両親に自慢したくなる経験が大切なのではないかな」と藤田さん。
今後としては、「ちっちゃなアーティスト活動を継続しつつ親子で学ぶことのできるきっかけを作っていきたい。小学生のような違う年齢層も巻き込んでいきたい」と物種さん。「外国人の旅行者や住民に日本の道徳について伝えることのできるツールなどを創ることができればいいな」と藤田さん。アートを学ぶのみならず、親子のコミュニケーションを深める場を提供している2団体の活動に注目です。
(記事作成:大阪市社会福祉協議会)