市民活動ワクワクレポート内容
第一生命保険株式会社×社会福祉法人 みおつくし福祉会リアン東さくら
毎週土曜日、母子生活支援施設・リアン東さくらを退所した子どもを中心に、小学生(3年生以上)、中学生、高校生を対象としたひだまり学習塾を開催しています。この日は第一生命保険株式会社(以下「第一生命」という)の小沢貴弘さんと番匠弘江さんが来訪し、ライフサイクルゲームという就職、結婚、子ども誕生、住宅購入、子ども入学、セカンドライフなどのライフイベント、各年代における病気・ケガや消費者被害への遭遇のリスクなどを、擬似的に学べるゲームを体験しました。
リアン東さくら廣瀬みどりさん(中央)、第一生命保険株式会社番匠弘江さん(左)、小沢貴弘さん(右)
お金の大切さや人生についてをゲームから学ぶ
ライフサイクルゲームは成人してからの一生涯をすごろく形式にしているので、小学生でも分かりやすい内容となっています。特徴としては、消費者被害にあった場合の対応を学ぶ「アクションカード」や、法律、契約などの知識をクイズ形式で学ぶ「ボーナスチャンスカード」を通じてゲームの中で消費者として知っておきたい対応や知識を学べる点があります。最終的に一番お金を持っている人が勝ちというシンプルなルールなので給料などのお金が入ると喜び、消費者被害にあうと落ち込み、大変盛り上がりました。
参加した子どもたちとひだまり学習塾の大学生ボランティアは「これからの人生にかかるお金の目安を知ることができた。」「保険に加入していなかったら支払う金額が増えたから加入しておけばよかった」「年齢を重ねるたびに保険料が上がっていた」など素直な気づきを話していました。
ゲームを通じて見えてくる新たな展開
リアン東さくらと第一生命がコラボすることになったきっかけは、大阪府社会福祉協議会の母子施設部会での出会いでした。同部会に対しては第一生命が毎年夏に子どもたちを対象とした “ミニ作文コンクール” を実施しており、昨年夏の打ち合わせ時に廣瀬さんは“企業とのコラボレーション”、小沢さん、番匠さんは“地元の社会貢献をしたい”というお互いの想いが一致したことがきっかけです。
今回の体験を終えて「ゲームを通じてお金の大切さやトラブルに巻き込まれた時には頼れる相談先があることを学習してほしいという想いがあったが、理解してくれたようで嬉しかった」と番匠さん。「子どもたちの気づきにこちらも学ぶことができました」と小沢さん。この日のひだまり学習塾について「普段見ない人たちが来て緊張していたが、ライフサイクルゲームは明確な目的があるので子どもたちも集中して取り組んでおり、いい経験になりました」と廣瀬さん。
今後としては「学校や地域のコミュニティでもこのような機会を通じて子どもたちにお金や人生についての気づきを得てもらえたらいいなと思います」と小沢さん。「ゲームを続けることはもちろん、学童保育やお母さん世代を対象にして何かできればいいなと思います」と廣瀬さん。ライフサイクルゲーム以外でも新しいコラボの話が進みつつあるので今後も目が離せません。
(記事作成:大阪市社会福祉協議会)