市民活動ワクワクレポート内容

大阪トヨペット×西区社会福祉協議会

 西区にある大阪トヨペット(株)OTGトレーニングセンターで開催された新入社員向けの社会福祉研修会に参加し、営業人材開発部課長の植木さんにお話を伺いました。
研修会は西区社会福祉協議会の職員が講師を務め、認知症サポーター養成講座と福祉体験(視野狭窄・高齢者疑似体験)が行われました。認知症サポーター養成講座では、認知症の症状や認知症の人への接し方を学び、認知症のお客様に対してどのように対応すればいいかを新入社員自身が考え発表しました。福祉体験では、視野狭窄を体験できるゴーグルを付けて部屋の中を歩いたり、高齢者疑似体験セットを使って高齢者の身体について体験したり、また、車を取り扱っている企業という事もあり、車椅子で車へ移乗する際の注意点等も学びました。これまで福祉について学んだことがなかった社員も多く、みなさん真剣に取り組んでいました。

研修生 劇高齢者疑似体験

社員に対しての福祉教育を始めたのは約3年前。植木さんはこの活動をとても大切にしており、「新入社員には社会人としての自覚を持ってほしい」「困っている人に対して一言声をかけてあげられる社員になってほしい」という思いを持っています。植木さんは困っている人を前に手を差し伸べたい気持ちがあっても、「誰かがするだろう」という気持ちになる人が多い中、自らの手を差し伸べることのできる社員になってほしいという思いから「傍観者になってはならない」と新入社員に話します。今では新入社員以外にも同様の研修を行うなど、会社全体で取り組んでいます。研修後、社員からは「高齢者や障がい者との会話がしやすくなった」「高齢者の理解が深まった」との声がありました。また、“オレンジリング”という認知症サポーター養成講座受講後に取得できる、オレンジ色のブレスレットを持っていることで高齢者や認知症の人がお客様として来た時に自信を持って話すことにつながっています。

大阪トヨペット(株)は、この研修を通じて西区社会福祉協議会とのつながりが生まれ、西区で年一回行われる子ども子育て交流会「手をつなごう」を連携して実施する等、この2,3年で関わりが深くなってきました。

今後、地域密着型の店を目指していく中で、大阪にある45店舗それぞれの地域でも何かお手伝いができればと考えています。

「地域の人から選ばれる企業にしていくためには、地域に積極的に関わっていく必要があります。そのためにも新入社員には知識をつけてもらわないといけないので、この研修を続けていきたい」と植木さん。“町1番のお店”をコンセプトにし、地域に根差した企業をこれからも目指していきます。

(記事作成:大阪市社会福祉協議会)