市民活動ワクワクレポート内容

【シミポタ運営事務局が抱いた「疑問」】

わたしたちは「大阪市市民活動総合ポータルサイト」の運営と連携協働を生み出す業務をこの4月から受託しスタート(令和4年度 社会課題解決に取組む活動主体間の連携協働の促進業務)。長いサイト名を「シミポタ」と呼び業務を開始した。
受託前。プロポーザル方式(公募)で次年度企画を提出する時点から抱いた素朴な疑問がある。

「このサイトは誰が何のために使うのだろう?」。ターゲットは誰か?ということだ。

「大阪市で市民活動をしている団体や個人」が「連携協働で自身の活動が活性化し社会課題を解決していくため」活用する。

が答えなのだが、ではそのターゲットはこのサイトを活用できているのか?多種多様で、無数ある現場は、そもそもこのシステムを知っているのか?
「まちづくりセンター」を長年運営した経験から、例えば地域活動の現場では、自身の活動に精一杯のところが多い。自身の情報を自地域以外に広く発信したり、他地域から情報を取り込んだりということまでは、なかなか手が回っておらず、情報を積極的に集めそれを加工・活用するところには至っていないのではないか?逆にそういったことは「支援者」に頼り教えてもらっているのではないか?と考えた。

≪「左の図」と「右の図」の違いは、真ん中に「支援者」がいるか?いないか?≫

 

 

「支援者」は「市民活動団体(地域活動協議会等)」同士や「他の活動主体」「行政」との間に立ち、ある時は「伴走し」「通訳し」「調整し」ながら「市民活動団体」がより自律し、豊かに活動を進めるように支援している。そこには「情報」が行き交うため、正確で役に立つ情報が必要であり、大切だ。つまり「支援者」が間にいることで市民活動はより豊かになっている(「右の図」の状態)。その「支援者」に役立つ情報こそ「シミポタ」としても力を入れるべきことなのでは?

・・・と「プロポーザル方式」でプレゼンして委託業者に選ばれた。

 

【地域支援者に会いに行き、話を聞く】

受託後、早速「地域支援者」のもとに行った。地域活動は多岐にわたるため、各区では「まちづくりセンター」や「区役所職員」「区社会福祉協議会職員」「独自の団体」など、様々な「支援者」が存在する。各区で雰囲気からやり方・考え方まで全く違っており、支援のゴールはそれぞれで設定されていることがわかる。めざす「的」はおぼろげにはあるが、その実像は誰も知らない中、何とか支援をしようとしている。さらに、現場の支援者たちが口をそろえて言うことがある。それは「必要な情報を探す時間がない」「支援者の情報交流がない」「このままでは先が見えない」と。

例えて言うなら、山の頂をめざすのに「装備を準備する時間がない」「誰が山にいるのかわからない」「地図が雑で役に立たない」という感じだろうか。危険極まりない。

「シミポタ」は大阪市のサイトとして「地域支援者」に対して「必要な情報を提供し」「支援者の交流を促し」「進むべき的を皆で明快に」できないか?よりよい支援をし続けていただくための役に立てないか?と考えた。

 

【自主勉強会を開催!】

7月15日金曜日夜。北区の中津福祉会館をお借りして、「地活協を支援する中間支援組織がすべきことは何か」について、自主勉強会を開催した。シミポタ運営事務局とともに東淀川区地域づくりアドバイザーが発起人になり、急な呼びかけにもかかわらず仕事を終えて集まったのは、

東淀川区、淀川区、旭区、鶴見区、城東区、都島区、東成区、住吉区、生野区、大正区、西成区(計11区)

のまちづくりセンターやアドバイザー、区職員有志の皆さん。中間支援組織の地活協への支援が始まって10年。

・ますます広がる「地域格差」。

・未だ厄介な「会計支援」について。

・「担い手」の確保(地域も支援者も)。

など熱く深く論議しあい充実した時間となった。何より顔を合わせての情報交換・交流は大変刺激的で時間足りないくらいの盛り上がりとなった。さらに、ゲストでお越しいただいた川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表)のお話から、今後の支援活動の具体的なヒントを、真剣に吸収しあった。

 

【さらに、緊急座談会も開催】

自主勉強会の参加者に「このような機会をこれからも」との呼びかけ、「賛成!」をいただき連絡先交換して別れたが、その頃から大阪市内でも新型コロナウイルスの感染拡大「第7波」で感染者数が急増。各区で「今年こそは!」と意気込んでいた「夏の催し」の開催に影響が出始めた。

そこで「地域支援者・緊急座談会!夏の地域行事『撤退ラインとその後』を考える」と題してリモートで開催。東淀川区・城東区・生野区が参加し、図表も駆使しながら情報と意見の交換を行った。

 

 

地域活動の支援において「支援者」として
・現状をしっかりと把握できているのか?
・「一歩先を見据えて」支援ができているのか?
・コロナ禍の2年間の経験は活かされているのか?
互いに確認し補い合う時間となった。

 

 

【地域支援者のつながりを深め、より良い支援をしていこう!】

この2回のアクションからメッセージアプリで「支援者のメッセージグループ」が生まれ、その中では「次回」の開催やり取りが進む中、今後の連携に向けて下記の内容が「賛同」されている。

・50日間隔で互いの情報交換と交流をする機会を作る(次回は9月半ば)。

・ただし「こんな話したい!」「これ伝えたい!」があるときはいつでもだれでも発起OK!

・この「地域支援者」のつながりをさらに声掛けし増やしていく。

・この取り組みを「シミポタの記事」として発信し公開する!

というわけで、この記事となりました。

「支援者」が豊かだと「市民活動」はさらに豊かになる!そう信じて「地域支援者」のつながりを深め、より良い支援をしていこう!

 

【この取り組みの連絡先】

主催:シミポタ運営事務局

05010287150 shimipota@gmail.com