みんなの活動報告内容

地域×街の文化祭

●飲食店×商店街×地域振興会×企業×行政×まちづくりセンター×大学×公園×寺社仏閣×警察×消防署×ボランティア団体など

 

 

長屋の小さなイベントが、街ぐるみの大規模イベントへ

4月29日「昭和の日」。阿倍野区にある昭和町周辺では街全体がおまつり騒ぎになるイベント「どっぷり、昭和町。」が開催されています。寺西家阿倍野長屋の飲食店の店主が始めた小さなイベントから、今では1万人以上が来場するほど、昭和町を代表する大規模なイベントへと発展しました。今年は3年ぶりの開催にあたり、「どっぷり、昭和町。」実行委員会(実行委員長:末元花さん)にお話を伺いました。

 

 

 

 

「どっぷり、昭和町。」とは?

「どっぷり、昭和町。」とは街の大きな文化祭をキャッチコピーに、街に関わる人たちが様々な企画を持ち寄って、街のあらゆる会場を使い楽しむ、昭和町のお祭りイベントです。開催場所は阪南中公園を始めとした昭和町エリア一体と広域で、戦前から続く4軒長屋、商店街や学校、お寺や神社、公園、個人商店や家の軒先など、街のいたる場所がイベント会場に大変身します。ダンスや吹奏楽、ミュージシャンによるライブイベント、地元飲食店の屋台、ハンドメイド品の販売やフリーマーケット、昭和のおもちゃや遊びが楽しめるワークショップなど、さまざまな催しがあり、飲食店を中心に店舗や団体など約120団体が参加し、子どもからお年寄りまで街を巡りながら楽しむことができるイベントです。

 

 

はじまりは長屋から、1万人の大規模イベントへ発展

平成19年(2007年)4月29日が「みどりの日」から「昭和の日」に変わったのを機会に、昭和町駅近くにあり、国の登録有形文化財に指定されている4軒長屋「寺西家阿倍野長屋」の店主がイベントを開催。これをきっかけに「昭和の日」に昭和町周辺の各所でそれぞれイベントが開催されるようになり「昭和の日」を「昭和町」で祝うイベントへと発展しました。年々来場者が増え、1万人を超える現在もイベント会社などが入ることなく、まちの住民たちによる実行委員会が、商店街、地域振興会、区役所、まちづくりセンター、学校、警察、消防署など連携をとりながら、企画・運営しています。

 

 

エリアごとに分かれ企画運営、そして連携協働へ

エリアごとにイベントがわかれ、各イベント担当者と実行委員会が連携し、まとめて「どっぷり、昭和町。」として開催しています。まるで絵本の「スイミー」のように、小さな魚たちがたくさん集まり大きな魚を作るようなイメージ、まさしく連携協働 “連絡を取り合い同じ目的のために力を合わせ、ともに働く” を感じるイベントになっています。

 

 

若い世代を中心に、秘訣は「楽しさ」

実行委員会は飲食店をはじめ内装業や接骨院などの商店主、デザイナー、コピーライター、まちづくりセンター職員など、20代後半~40代の比較的若いメンバーを中心に10数名で構成されています。

12月頃から2週間に1回程度の会議を重ねながら、例年、同じ内容ではなく、そのつど運営の見直しやイベント内容に変化をつけ、企画運営しています。ボランティアスタッフは約30名。まちづくりセンターが繋ぎ役となり大阪公立大学や桃山学院大学などの大学生、また地域の信用金庫、大阪ボランティア協会、大阪市立デザイン研究所などが協力し、運営に携わりました。実行委員会の会議や準備の様子をSNSに投稿されていますが、本当に皆さん楽しそうで…!15年以上も続く活動の原点は、やはり「楽しさ」「昭和町が好き」だと感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

連携協働の要は、普段からの「つながり」作り

事務局は普段から昭和町の飲食店などを巡り、ネットワーク作りを熱心にされているそうです。「〇〇に新しいお店ができた!」「こんな〇〇な人がいるよ」などの情報交換、またお話するうちに自然と、昭和町や、「どっぷり、昭和町。」の話になるそうです。人のつながりが濃いこと、コミュニティで情報共有されていること、が住民主体の連携協働イベントの強みとなっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コロナ禍で新しい内容、運営に挑戦

コロナ禍での開催は今年が初めてとなり、コロナ感染対策として1か所に人を集めないためマーケットやライブの開催はなく、「GO!近所トラベル」をテーマに、昭和の時代に人気のあったお土産、ペナントをイメージしたフラッグを作成。参加者がフラッグを持ち、各店舗を巡る回遊方式にしました。またコロナの状況によりプログラム変更の可能性が高いため、印刷物は極力作らず、参加店舗はすべてグーグルマップに掲載しweb上で公開。それをスマホで見ながら歩いてもらうというスタイルで開催しました。

 

運営費はこれまで出店者にパンフレットの広告枠を購入してもらったり、「あいらぶ、昭和町。」という名称のファンクラブで会費を集めたりするなど、工夫してきました。しかし現在はコロナ禍で飲食店が厳しい状況にあるため、来場者から参加費を集める方法へ変更しました。当日は雨模様でしたが、楽しそうにフラッグを持ち店舗を巡る参加者を多く見かけました。普段、立ち寄らないお店や場所を気軽に巡れること、昭和町で新たな魅力を見つけることは、まるで小さな旅行のようであり「また昭和町へ来よう」という貴重な体験になったのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

課題とうれしい効果

イベントが大きくなり来場者が増えたことから、警備や安全の確保、トイレの開設、ごみの問題、雨天の対応などの課題も増えたそうです。しかしその一方で、地域にコミュニティの場が生まれ情報交換や人が人を呼ぶネットワークが形成され、昭和町に移転してくる店舗が増えたり日常的に店舗同士のコラボや連携が誕生したり、街全体が潤うという、思わぬ効果も生まれているそうです。

来年もさらに期待されるイベント「どっぷり、昭和町。」目が離せません。イベント情報は、どっぷり、昭和町。実行委員会のホームページまで。4月29日「昭和の日」は、ぜひ昭和町へお出かけ下さい!

 

 

 

●どっぷり、昭和町。実行委員会

(大阪市阿倍野区阪南町1-50-3(有限会社CR-ASSIST内) https://showacho.jp/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(取材・執筆:シミポタ運営事務局 榮 知子)