みんなの活動報告内容
こんにちは、大阪市市民局ダイバーシティ推進室人権企画課です。
令和7年1月24日(金曜日)に、大阪市難波市民学習センターにおいてネットワーク型市民セミナー「楽しく学ぼう!ベトナムのこと」を開催しました。
最近、大阪市内にお住まいの外国人住民の数は増加しており、様々な国籍の方を見かけるようになりました。外国料理のお店や食材店も増えたように感じます。
中でも大阪市内ではベトナム国籍の方が3番目に多いのですが、ベトナム文化については詳しくご存じでしょうか?
もっとみなさんにベトナムを身近に感じてもらいたいと、今回のセミナーのテーマに選びました。
ベトナムのホーチミン出身で、日本に17年間お住まいの シチゴック トゥエットさんを講師にお迎えし、たくさんのお話を聞かせていただきました。
トゥエットさんは日本で外国人住民の相談員をされていた経験があり、お料理がお得意なので、年に5回程度ベトナム料理のイベントを開催されたりもしています。
当日は54名の方にご参加いただきました。
おいしそうなベトナム料理をたくさんの写真とともにご紹介いただき、南北に長い国なので、北と南で料理の味付けや住んでいる人の考え方に特色があることや、日本とも関係が深く、昔、伊勢うどんやきしめんが伝わり、現在でも中国料理などと混ざり合いながらも残っていることを教えていただきました。
ベトナム国旗のデザインの由来についても初めて知ることができました。
ベトナムの国旗は、真っ赤な背景の真ん中に黄色の星が輝いているデザインです。
たくさんの戦争を経験し、「平和」を意味する真ん中の星を守るために、たくさんの人の血が流れた、という歴史を表しているそうです。
これから先、ベトナム国旗を見るたびに思い出すであろう、とても印象に残るお話でした。
また、質問のコーナーではたくさんの参加者から、ベトナムの美味しいお米のことや、今のベトナムの経済についてなど、さまざまな質問がありました。
セミナー終了後もしばらくの間、たくさんお持ちいただいたベトナムの手芸などの雑貨を手に取ってじっくり見ていただきながら、講師を取り囲んでの質問が続いていました。
参加者のみなさんは、「ベトナムの印象が変わりました」、「2度ほど行ったことがあるけどまた行きたくなったわ」、「ベトナムのおいしいお米やコーヒーはどこで買えますか?」と、ベトナムをとても身近に感じていただいた様子でした。
トゥエットさんが最後に一つだけ…と次のようにお話しされました。
「日本では間違ったことをしたとき、素直に謝って言い訳をしないことが美学とされがちですが、ベトナムでは、まずなぜそうなったかを説明するようにと教えられます。技能実習などで日本に来ているベトナムの若者が、間違えたときに言い訳をするなと怒られてしまうことがよくありますが、決して怒られるのが嫌で言い訳をしているのではなく、そうするようにと教えられてきたからなので、そのことを頭の片隅ででも覚えていてもらえると嬉しいです。」
そうだったのか!と、異文化を知ることの重要性を改めて感じたお話でした。
当然だと思っていたことが、国や文化が違うと全く逆の意味になり、そのことを知らなければお互いに誤解をしたまますれ違ってしまいます。
まずは色々な国の文化を知り、違いを知ることが、多文化共生の第一歩になるのではないでしょうか。
ちなみに、ベトナムの人は日本のカレーライスが苦手な人が多いそうです。
参加者から、「へぇ~」「なんで?」という驚きの声がたくさん聞こえてきました。
ベトナムの人と話す機会があれば、ぜひ色々と聞いてみてください。
好きな食べ物の話からでも、多文化共生は始まります。