企業×市民活動 コラボのススメ内容

朝日温泉(こども銭湯)

大阪市住吉区にある「朝日温泉」を訪問し、そこで実施されている“こども銭湯”について、3代目店主の田丸正高さんにお話を伺いました。

 

感謝し合うことのできる銭湯づくり

2018年2月から始まった“こども銭湯”(毎月第1・3日曜日)。12:00になるとフロント前にはたくさんの子どもたちが集まります。お風呂に入る前に田丸さんから「なぜ無料で入れるのか」ということを子どもたちに話し、入浴中は安全確認のため田丸さんやスタッフたちが見回りをしています。親子での参加もあり、朝風呂に来た親が「子どもを連れて後でまた来ますね」という関係性ができているのも、長年地域に愛されてきた銭湯の魅力の一つではないかと思います。

この“こども銭湯”を支えているものが“協力投げ銭箱”です。これは、銭湯に来たお客様や“こども銭湯”に参加した子どもの保護者などから寄附されたもので、ここから子どもの入浴料や駄菓子をまかなっています。これは助成金などの福祉的なお金に頼らないという田丸さんの思いもあります。多くの人に支えられ、協力してくれる人への感謝のお返しとしては、活動の写真を残すなどしています。

お風呂入る前の注意事項 投げ銭

 

話をして10日後に開始!?早く始めた真意は

“こども銭湯”を始めたきっかけは、銭湯を応援したい人との会話からでした。話をする中で田丸さんは、幼い頃から銭湯に親しんできた子どもは大人になってからも銭湯へ行くが、そうではない子が大人になってから銭湯に行くのは抵抗があるのではないかと思いました。そこで、子どものうちから銭湯の魅力を知ってもらおうと考え、話をした10日後からさっそく取組みを始めました。この早い決断には、田丸さんが成功例を出して、他の銭湯にも“こども銭湯”を実施してほしいという思いがありました。「20年間実施し、当初来ていた子どもたちが大人になってその子どもを連れてくることで初めて、“こども銭湯”に取り組んで良かったのかどうかが決まるのです」と田丸さんは話します。

 

“こども銭湯”がもつ可能性を信じて目指す先は

田丸さんは今まで“こども銭湯”を積極的にアピールはしてきませんでしたが、“こども銭湯”はもちろん、銭湯そのものに関心を持ってもらいたいという思いから、今回のような取材を受けるようになりました。“こども銭湯”をきっかけに地域の子どもをみんなで見守ることができれば、とも考えるようになり、それには、「地域で子どもを見守るということは、地域の犯罪率の減少や住みやすさへとつながるのではないか」という田丸さんの地域に対する思いがあります。銭湯で地域を良くしていき、そして20年後に子どもたちが大人になり、次の子どもたちがまたやって来ることを信じて、田丸さんは活動を続けていきます。

田丸さん