企業×市民活動 コラボのススメ内容

中西金属工業株式会社×NPO法人真成会

月3回開催されている「なかに輪こども食堂」、そこでは無料でカレーライスなどが提供され会場は大いに盛り上がっていました。今回は、なかに輪こども食堂の主催者、中西金属工業株式会社(以下「中西金属工業」という)の堂脇智子さんとこども食堂を協働運営しているNPO法人真成会(以下「真成会」という)の妹尾学さん、濵道一浩さんにお話を伺いました。

 

「なかに輪こども食堂」ってどんなところ?

なかに輪こども食堂は月3回ペース(お昼1回、夕方2回)で開催されています。都島区役所近くの2階建ての建物「なかに輪」には20~30人ほどの親子が続々と集まり、手作りの温かい食事が無料で提供されています。スタッフは“NKC Shine(シャイン)!LAVOプロジェクト”という社会貢献活動に参加している中西金属工業の社員と、就労継続B型支援を展開する真成会の利用者で構成されています。こども食堂では、旭区で就労継続B型支援を行うあゆみ工房(特定非営利活動法人あゆみ倶楽部)のクッキー販売もあり、好評です。クッキーの売上はあゆみ工房で働く障がい者の所得工賃向上にも貢献しています。参加者の保護者からは「転勤してきて友だちがいなかったが、参加することでコミュニティが広がった」といった声や、スタッフをする社員からは「子どもって可愛いんだと気がついた」という声がありました。

 

企業とNPOが共有しているビジョンとは

「なかに輪こども食堂」が始まったきっかけは中西金属工業の中西竜雄社長が“こどもの6,7人に1人が貧困状態にある”という事に心を痛め、「企業として何かできないか」という想いから始まりました。「なかに輪こども食堂」は、2018年の8月から10月にプレオープンとして中西金属工業のグループ会社が経営している桜ガーデンホテルで行われ、11月から現在の場所「なかに輪」で開催しています。そして、中西金属工業が真成会と協働を始めたのは2019年の9月です。この「なかに輪子ども食堂」は中西金属工業が真成会に業務委託をしています。真成会は就労継続支援B型の施設で、普段なら軽作業が多いのですが、このこども食堂では、接客、清掃、調理などの就労に向けての経験ができます。さらに、通所者の訓練として、人とつながり、交流することができます。中西金属工業も真成会の前向きな考え方が一致したので協働を決めました。

真成会としては、一緒に活動するなかで「中西金属工業からの業務に対するアドバイスのおかげで利用者のスキルアップにつながります。職員も企業と関わることで思考を変えていくことができるので感謝している」と妹尾さん。それに対して堂脇さんは、「企業として利益、営利を追求していると気づきにくい福祉ならではの寛容さなどは学びになる。また、(「なかに輪こども食堂」のように)障がいのある人と接する場があるのは、子どもたちが多様性について知る良い機会になると思いますので良い形でコラボを続けていきたい」と話します。

 

こども食堂をコミュニティのきっかけの場へ

今後は「『なかに輪こども食堂』のスペースを有効活用していきたい。子どもだけではなく、地域の人が誰でも安心して楽しめる場所としての提供ができればいいと思います」と堂脇さん、濵道さん。「中西金属工業が場所を用意してくれているので、同じ考えを持っている他の施設も一緒に活動をやり始めると、より発展につながるのではないかなと思う。障がいがあってもなくても共に生きていくためのきっかけが『なかに輪こども食堂』にあると思うので、さらに深く関わっていきたい」と妹尾さん。人とつながることのできる居場所の役割を果たしている「なかに輪こども食堂」の今後に注目です。

 

(記事作成:大阪市社会福祉協議会)