市民活動ワクワクレポート内容

(株)ローソン×(株)ツクイ

「マチのほっとステーション」で、地域の一番店を目指している株式会社ローソン(以下「ローソン」という)と全国で介護事業を行っている株式会社ツクイ(以下「ツクイ」という)が連携して、介護の相談窓口やお年寄りの交流の場など地域に根ざした介護のサポートを行っています。

今回、ローソン大阪南支店の石本支店長補佐と森末スーパーバイザーにお話を伺いました。また、実際に介護のサポート業務を行なっているローソン平野瓜破東一丁目店で、健康教室に参加した後に、ツクイ・ケアコミュニティ大阪平野管理者の今西さんと事務職員の左海さんにもお話を伺いました。

ローソン石本さん (2)今西、左海

(左の写真)ローソン大阪南支店石本さん(左)森末さん(右)
(右の写真)ツクイ・ケアコミュニティ大阪平野今西さん(左)左海さん(右)

 

ローソン側のお話:“マチの健康ステーション”として地域の介護をサポート

現在、ローソンには色々な種類のお店があり、石本さんに概要を教えていただきました。例えばナチュラルローソンは女性向けで自然食をテーマに健康を考えた商品を多く扱ったローソンです。ヘルスケア・ケアローソンは、調剤薬局を店内に併設した店舗もあり、地域の健康サポートを目指しています。なかでもケアローソンは、これからお年寄りが多くなる中で、介護予防に力をいれています。普通のコンビニには置いていない介護食や杖などの介護用品を、従来のローソンの商品にプラスする形で取り扱っています。さらに、介護相談窓口(介護事業者直営)を設置したり、イートインスペースを交流の場として開放し、イベント等にも使えるようにしています。「全国で20店舗ほどありますが、専門的なことがわからないと、的確な運営ができないので、各拠点の近くにある介護事業者の中で一緒にやって頂ける所を探して、手を組んでいます」と森末さん。また、手を組む介護事業者によっては、同じケアローソンでも店舗ごとに、少し特色がでてきます。

ローソン平野瓜破東一丁目店ではツクイと連携し、様々な取組を実施しています。介護商品の販売はローソンのスタッフが行ない、介護相談窓口、健康体操や勉強会、交流会などのイベントの企画など専門的な事はツクイのスタッフが行っています。

店舗写真

 

毎週木曜日は健康教室、寝たきりを防ぐ健康体操や認知症予防体操で楽しくエクササイズ!

8月8日(木)の14時、ローソン平野瓜破東一丁目店のイートインスペースを使った会場には9名の参加者が集まっており、2年前のオープン当初から通っている方や80歳を越える方もおられました。

今回の健康教室は歩行時の補助具、ノルディックポールを使った健康体操です。手足や肩、腰など体の関節や可動部分を柔軟にし、鍛えるもので、高齢の方に配慮された運動プログラムです。

今西さんの指導と左海さんのサポートで始まりました。今西さんの冗談を交えた軽快なお喋りで、終始、楽しく和やかに行われました。また、夏場ということもあり、一定の時間ごとに水分補給をもうけるなど、気配りも行き届いていました。

体操終了後に参加者の方にお聞きしたところ、「駅のエレベータを利用していたのが、健康体操をやるようになってからは、階段を利用するようになりました」「家のなかでは、這うように手を使って移動していたのが、しなくなりました」「参加するのが楽しい」など大変好評でした。

ローソン平野瓜破東一丁目店では、その他にも認知症予防体操や認知症の勉強会(オレンジカフェ)、地域の皆様と顔が見える交流会(ツクイカフェ)など、多彩なイベントを開催しています。

活動中

 

ツクイ側のお話:ローソンは地域に根差したコンビニだからこそできることがあります

ツクイとローソンが連携したお店は、全国で4店舗あります。埼玉と大阪にそれぞれ2店舗ずつあり、その一つがここ、平野瓜破東一丁目店です。介護の相談窓口は日曜を除く9時~17時まで開けており、窓口が閉まった後は、フリーコールで対応しています。今西さんに介護相談窓口の難しさを尋ねたところ「窓口業務の難しさは一回だけにならないように、継続して安心した相談ができる環境をつくることです。また、地域の人に寄り添っていく事が大事だと考えていることもあり、相談の内容によっては地域包括支援センターとのパイプ役も果たしています。」と今西さんは答えてくれました。また、「窓口だけじゃなく、例えばイートインスペースで食事をされているお年寄りの様子がおかしいと思った時は、積極的にお声がけもしています」とも、語っていただきました。

ツクイがコンビニで介護相談を実施する意味は大きいと、今西さんも左海さんも考えています。

コンビニは近くにあって目立つので、お年寄りも立ち寄りやすいし、買い物のついでに相談窓口に寄りやすいからです。ローソンの森末さんからも「ローソンに介護の相談窓口があることで、買い物のついでに寄りやすく、専門のスタッフに接する機会も持ちやすくなります。これからの高齢化社会の、新しいカタチです」と、お聞きしました。

また、今西さんは「出張講習などもやっていますので、相談があればどんどん応じていきたい。まだ、大阪には2店舗しかなく、カバーできていない地区が多いので」と意欲を燃やされていました。

ローソンとツクイの連携は、今後も目の離せない活動です。

(記事作成:大阪市社会福祉協議会)