市民活動ワクワクレポート内容
令和4年10月5日、10月21日、11月25日の3回オンライン配信(YouTube動画)で講座開講。その後12月31日まで公開
【現場からの「共通の声」】
今年度、シミポタ事務局が取り組んできた「中間支援組織の連携・協働」。
その中でも各区におけるまちづくりセンター(以下、「まちセン」という。)が地域活動を支援している内容は、地域の実情に応じて内容が異なるものの、その根底にある課題としては共通している部分が多い。
各区の中間支援の施策や取り組みを聞く中で、生野区まちづくりセンターさんが「広報支援の一環」で効果的な手段を模索する中、たどり着いたのは
地域(地元)に情報を伝えたいならやはり「チラシ」が大事
ということだった。
シミポタに協力依頼があり、早速、ご紹介したのは「小さなNPOを応援するグラフィックデザイナー」として活動されている講師の林田 全弘さん(大阪市の地域公共人材バンクに在籍)。
無料ウェブサイトCanvaを使った地域活動向けの「イケてるチラシ作り」のオンライン講座の開講を提案した。
さらに!他区でも効果的な広報を模索している地域活動協議会や団体はありませんか?とお声かけしたところ城東区と都島区のまちセンさんも手を挙げていただいた。
【オンラインとリアル会場のハイブリット開催】
今回取り上げた「Canva」とは?
これを使えば「デザインセンスがない・・・」という方でも大丈夫。マンネリ化したチラシを卒業して「イケてる!チラシ」を作れる!しかも「簡単に」「誰でも」「共有」できる、そんな便利ツールである!
その「Canva」を使いこなそう!をテーマに各講義2時間×全3回の連続講座で、さきの3区のまちセンさんが各回のキー会場(リアル会場)を準備した。
今回の講座はあくまでオンラインで完結する講座であり、Canvaを使った簡易なチラシの作り方やチラシデザインを考えるためのポイントのレクチャー、視覚効果など実践的なデザインの基礎を学ぶ貴重な講座であった。
しかし、まだまだパソコン操作そのものに不慣れな方が単独でオンライン講座を一度受けるだけでは身につきにくく、せっかく学んでも活動に生かせなくなっては意味がない。そこでリアル会場で各区のまちセン支援員などが実際の操作の補足をすることにした。
各区のまちセン(支援者)と受講希望者が一緒に講座を受講し、講座の動画URLを支援者が「新たな支援ツール・スキル」として活用することで、実際に「チラシ」作りに多くのコミュニケーションが生まれた。
例えば生野区では11/7・12/7に「補講」として林田氏のオンライン講座を基に研修講座を実施。単発の講座受講で終わることなく、このように継続して支援を続けていく体制を整えている。
また、12月18日には生野区全区に向けて、受講以降にCanvaで作成されたチラシの「発表会」も実施するなど、受講していない他地域へもチラシやポスターの情報交換・共有がなされた。
これは講座を受けた個人や団体・地域だけのスキルではなく、生野区全体のコミュニティとしての、発信力の底上げになっていく土台として大きく貢献できたのではないか。
【息の長い支援ツールとしての役割】
3回の講座開催で会場のリアル受講者は計40名、オンライン参加申込者は計30名。YouTubeの講座再生回数は合計501回(記事作成時)。
今回、初の試みで「オンライン配信」と「リアル会場」を同時開催した。チャットでの質問にタイムラグがあったり、個人個人の進行速度に違いがあったりと、難しさも見えた。だからこそ、アーカイブを12月末まで公開し何度でも復習できるようにした。
さらに、実際にこの講座を受け作成したチラシで、地域に貼りだされ配布された作品は、これまでとは違うキャッチ―なデザインで好評を博し、集客にも力を発揮している。
「チラシ作りに苦手意識があったけど、とても解消され楽しくなってきた!」などの好評なお声も多数。
作ったデザインを「共有」できる「Canva」の特色も活かしながら、交流や支援が充実するきっかけとなり「あなたも『Canva』でイケてるチラシ!作ってみませんか?」とまちセンにとって、これからも使える地域発信力のアップを支援する「ツール」として活用が始まったのである。
【この取り組みの連絡先】
生野区まちづくりセンター
城東区まちづくりセンター
都島区まちづくりセンター
主催:シミポタ運営事務局 05010287150 shimipota@gmail.com