★大阪市を中心にコミュニティビジネスを実践している団体を紹介します 。
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カフェ放送、市民チャンネル放送、ビデオ講座企画運営、ビデオ製作
小学校の頃から新聞記者になりたいと思っていた代表の下之坊さん。
高校時代はオピニオン・リーダー的な存在でもあったようで、「おかしいと感じたこと、考えたことを他に問い、
改善改良する糸口を見つけ出そう」といった資質を当時からお持ちでした。
40歳の時に離婚、ここから下之坊さんならではの人生が切り拓かれていったようです。
翌年1991年、ビデオを学ぶことを出発点に、誰もが思考と志向を主体的に表現することの意義、
つまりそのことが世の中を良くする最良の方法という、まさに下之坊さんの思考と志向を、試行錯誤しながら、
世に問うていくことになりました。そのひとつの結晶が2003年スタートした『カフェ放送てれれ』。
2001年のヨーロッパメディア視察中、パリで見たカフェテレビに触発されたそうです。
『カフェ放送てれれ』は、「市民から公募したビデオ作品を市民が集うカフェなどを場に行う上映会」。
屋号にもなっている“てれれ”とは、資料によると、”皆でお茶を回し飲みながら交流する南米パラグアイの習慣”のことを指し、
日本的にいえば、“お茶の間”ということらしいです。ビデオ上映会の場が団欒の場になればという思いもこもっているようです。
2006年「映像発信てれれ」として新しい事業ステージを歩みだしたそのパンフレットに、「“映像発信てれれ”とは、
市民から集めた自由な表現や生活者の視点でつくられた作品を定期的に上映。
誰もが参加でき、上映後の交流で、新しい出会いと発見があり、お互いを知ることで世界が広がる。
映像を楽しみながら、力を付けた人々が社会を動かしていく。
そんな動きが巻き起こってくることを願っています」と書かれています。
『カフェ放送てれれ』スタート当初、上映会を実施する店舗は6箇所程度だったそうです。
それから5年後の2008年の終わりには20箇所になりました。この間、主に『カフェ放送てれれ』に対する賞や
公的助成をうけるなど、事業の独自性が評価されました。
『カフェ放送てれれ』と『市民チャンネルてれれ』、そして『ビデオ講座』は当所の事業目的・使命を形にするセットであり、
独自なテーマ性とスタイル、そしてストーリー性があります。また、過去からのノウハウ蓄積がある『映像製作・支援』で売上をカバーしている形です。
てれれの事業に見る社会性は二層になっています。『カフェ放送てれれ』、『市民チャンネルてれれ』、『ビデオ講座』は
居合わせた人々の表現と交流の場を創り出し、そのはるか先に、よりよき社会を創るという、ミクロとマクロの社会性です。
マクロはある種、理想です。一方のミクロは現実であり、作品の喜怒哀楽のリアルを観る人々で共有します。
『カフェ放送てれれ』は、カフェ以外でも上映会を行います。上映スケジュールには、NPOや地域の社会活動にたずさわるグループの施設が含まれており、
ミクロな“団欒”が行われています。少し形は違いますが、ビデオ講座の受講者などから自然発生的にうまれた輪「てれれクラブ」は、
その一端のように思いえます。老若男女25名からなるクラブの面々が自主的に広報宣伝を買って出て、活動しているというのは、
「わたしたちのメディア=てれれでつながろう」という下之坊さんの思いが一つの形になっているといえるかもしれません。
■団体情報 映像発信てれれ
代表 下之坊修子
556-0004 大阪市浪速区日本橋西1-4-11 カタオビル Tel/Fax 06-6644-3701
ホームページ http://www.terere.jp/
(出典・一部加筆修正:「コミュニティビジネスの明日」)