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NPO法人暮らしづくりネットワーク北芝①(箕面市)

大阪市を中心とした今注目のコミュニティビジネス(CB)/ソーシャルビジネス(SB)の事例を順次ご紹介していきます 。

事業者の想い・取り組んでいる課題とその解決方法・今後の展望など事業のヒント、そしてCB/SBの魅力が満載の取り組みの記事を楽しんでください♪

 

 

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地域通貨で貧困の連鎖を断ち切りたい。

誰もが安心して暮らせる、まちづくりを推進

 

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▶「稼ぐ」「使う」という行為を通して、子どもたちの生きる力を養う

 

現在、日本における子どもの貧困率は16.3%(2012年厚生労働省統計)。
6人に1人の子どもが(相対的)貧困の状態にある計算で、先進国の中では最悪レベルと言われる。

 

昨年には、国などに対策を義務づける「子どもの貧困対策法」が施行され、民間でも貧困家庭の子どもを対象にした学習支援や子ども食堂などの取り組みが広がっている。

 

そうした中で、地域通貨を活用したユニークな活動で子どもの貧困問題解決を目指しているのが、「NPO法人 暮らしづくりネットワーク北芝」だ。

 

同団体が発行するのは、“学ぶ”と“遊ぶ”を掛けた「まーぶ」と呼ばれる子ども向けの地域通貨。
子どもたちが地域のお手伝いや人のためになる作業をすると、対価として「まーぶ」がもらえる。
稼いだ「まーぶ」は100まーぶ=100円相当で流通し、映画館やカフェなど83店舗が入居するショッピングモールをはじめコンビニや塾など地域の計120カ所で使うことができる。
「まーぶ」を稼ぐ・使うという行為を通して、家や学校以外の社会的なつながりをつくると同時に、
どんな状況下にある子どもでも将来の選択肢を狭めることなく主体的に生きる力を身につけてもらうのが狙いだ。

 

「子どもたちにとって、誰かに『ありがとう』と言われてもらった“まーぶ”は通貨以上の価値がある。
誰かのためになったり、稼いだ“まーぶ”を貯めて自分のために投資するような体験を積み重ねることで、貧困の連鎖を断ち切りたい」
と同NPOの松村幸裕子さん。

 

経済的に困窮している家庭では、家のちょっとしたお手伝いを子どもにさせて学ばせるような機会が少ない。
また、目標のために貯蓄してやりたいことを実現する感覚もなかなか持ちづらい。
そうした体験や教育機会の欠如が貧困の連鎖を生む一つの要因だが、
地域通貨を使えば、地域全体を巻き込んだ教育機能の強化が図れるという。

 

 

「子どもたちが稼げるのはあくまでもお小遣い程度ですが、
“まーぶ”をツールに子供たちが家庭環境に左右されず、
やりたいことを実現できるような仕組みをつくっていきたい。
例えば、今でも制服代や教科書代が払えないために高校に行けない子どもがいるのですが、
“まーぶ”を貯めていれば、それを元手に奨学金を受けられるような仕組みも将来的には考えていきたい」

 

★次回へ続く・・・・・

 

 

 

■団体概要 NPO法人暮らしづくりネットワーク北芝

箕面市萱野の北芝地域のおける課題解決のため、「暮らしづくり」に関するさまざまな活動を起こそうとしている個人やグループを支援。
子どもから高齢者まで、誰もが安心して暮らせるまちづくりを推進しているが、
なかでも子どもの貧困問題解決を目的とした地域通貨導入の試みはユニークで、多くの注目を集めている。

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