事業者の想い・取り組んでいる課題とその解決方法・今後の展望など事業のヒント、そしてCB/SBの魅力が満載の取り組みの記事を楽しんでください♪
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会社設立後は、「きっと他の地域でも同じように利用したい人、働きたい人がいるはず」とニーズに寄り添い、拠点スペース以外でもプチぱれっとのクラスを増設。
また、大阪府の支援事業などにも選定され、2歳児から学童の一時保育「こどもぱれっと」、子どものための放課後保育「Kidsくらぶ」なども相次いで開設した。
さらに、経済産業省などの協力により、事業移転支援事業として「プチぱれっと」の運営ノウハウを各地に提供。
現在は、大阪府内だけでなく、近畿・中国・九州地方に活動の場を広げ、30クラス以上を開講している。
事業が拡大する中で、プチぱれっとのスタッフも増員。
子育て関連の資格を持つ利用者だった親たちからも「スタッフとして働きたい」と応募があり、
実際に働いているケースもあるなど、利用者のネットワークを通じて確実に「ぱれっと」のファン化が進んでいる。
ぱれっとのファンが増えた一つの要因としては、
「スタッフの質にこだわり、より良い保育やサービスを提供することで、利用者のニーズに少しずつ応えていった結果。
スタッフの育成では、外部からも講師を招くなどしっかりした研修・実習プログラムを行い、
とくに自己投資をしてでも学ぶ意欲のある方、想いのある方に参加していただくようにしている」と自信をもって語る。
一方、2006年には、地域の子どもや女性だけでなく、障がい者や高齢者も含めたマイノリティの人たちの安心できる居場所を作り出すという同じ理念のもと、
NPO法人NPOぱれっとも設立。
同法人において、0~3歳児と親の安心スペース「ぱれっとひろば」、一時預かりポッケ、多様な人たちと表現活動を行う「ボーダレス・アートくらぶ」を開始。
その他にも、地域のつながりを広げ、深めるための多世代交流サロン「カフェぱれっと」事業を行い、地域に集える憩いの場も設けている。
また、2011年には「障がい福祉サービス就労継続支援B型事業 おしごと工房ぱれっと」を開始し、
就労支援や表現活動により、障がい者への役割と居場所の創成を行っている。
さらに、「おしごと工房ぱれっと」を開始した際には、新たな建物にいくつかの事業を移転。
1階を「カフェぱれっと」と「ぱれっとひろば」、2階を子どもの一時預かりサービス、3階を「おしごと工房ぱれっと」とし、活動場所を2箇所に集約した。
これら多彩な事業により、「ぱれっと」は地域の子どもからお年寄りまで、障がいのある人もない人も誰もが集えるコミュニティ支援の拠点となっている。
漆原さんは「各事業を地域で地道に継続することで、他の地域で同じような想いのある方々にとってのモデルケースになれば」と話す。
現在は、「0歳から100歳まで」を合言葉に、新たにお年寄りへのサービスとして「デイサービス」事業への進出を計画。
デイサービスについては、かねてより検討していたが、物理的な制約や条件が多かったことから、
先行的に就労継続支援B型事業を行った経緯があり、条件を満たす場所さえ確保できれば、すぐにでも事業を開始する予定だ。
そして、将来は“ぱれっとはうす”をつくり、そこで子育て支援から障がい者の就労支援事業、デイサービスなどの事業を一緒にすることで、
いろいろな人が、当たり前に一緒にいて、お互いに力を出し合って、暮らしていける、そんなところにできたらと思っている。
この「ぱれっとはうす構想」では、若者世代の取り込みも重要視している。
特に、中学生から大学生の若者に参加してもらい、学童保育のお兄ちゃんやお姉ちゃんのような役割を担う人材を発掘・育成するとともに、
学校に馴染めずに不登校やひきこもりになっている子どもたちを応援し、前に踏み出すきっかけづくりも行っていきたいと夢は膨らんでいる。
■団体概要 有限会社officeぱれっと
就園前の子どもたちのための「ようちえんごっこ・プチぱれっと」を軸に、一時保育・一時預かりなどの子育てサービス、さらには障がいを持つ人たちの就労支援、幅広い世代が集うカフェ(サロン)などを運営。地域の子どもや女性、障がい者、高齢者などマイノリティの人たちの安心できる居場所を作り、誰もが生き生きと暮らせる活動を行っている。