みんなの活動報告内容
今年度5月28日の日曜日 生野区にある大池中学校で御幸森まちづくり協議会と中川地域まちづくり協議会との交流事業が開催されました。開催までに費やした期間はなんと1年半で、待ち望んだ開催でした。私は生野区まちづくりセンター(以降「まちセン」)の支援員としてその期間、両地域の支援をさせて頂きましたので、その軌跡を書き残しておきます。
ことの始まりは大阪市の学校再編計画のもと2021年4月、三つの少学校(御幸森小学校、中川小学校、舎利寺小学校の一部)が一つの学校に統合されたことでした。
さて、同年4月からは統合された「大池小学校」がスタートし、子どもたちの交流は始まりました。子どもたちがうまく交流する中、新たに同じ小学校区を持つまち協同士の交流はあまり見られませんでした。新しい枠組みの中で議論されるべき防災計画の事などがほぼ一年近く据え置きになっていたという事情もあり、区役所・まちセンが統合された3地域に提案する形でまずは御幸森と中川地域が2022年度の予算に両地域共に交流事業費を組み込み、両地域の交流事業に向けてスタートを切ったのです。
2021年が始まってすぐの4月、交流事業に向けての両地域の第1回交流会議が開かれました。会議ではまず、お互いを知るということで両地域がどんな事業を行なっているのか情報を共有し合うことから始め、どんな交流事業をするかということについては少し触れましたが、続きは次回会議(6月)でより本格的に議論しようと、スムーズなスタートを切ることができ、我々は2022年度中に開催できるということに大きな期待を寄せていたのです。
ところが、新型コロナの存在が大きな壁となります。感染拡大が広まり、6月に予定されていた第2回会議は延期になり、11月までずれ込むことになったのです。ようやく行われた第2回会議でなんとか各地域代表1人を選抜しての実行委員会制をとるというのことを決めることはできましたが、5ヶ月間という時間のロスは大きく、年度内に開催するには急ピッチで物事を進めていく必要がありました。その準備期間の短さは地域の方々に大きな負担になるのではと不安に思っていましたが、その後コロナ感染拡大が再び広がる傾向が見え始め、結局は年度度の開催は見送ることになり、新たに開催日を2023年度の5月28日に設定することになりました。そこから開催までの数ヶ月、両地域の方々と何度も打ち合わせを重ね、いよいよ開催日を迎えることができたのです。開催までに用した時間1年半と長い道のりでありました。
イベントの内容は開催場所である大池中学校の体育館やグランドや教室に様々なワークショップやアトラクションのブースが設置され、子どもから大人まで楽しめる内容になりました。
メイン会場の体験館では、反射神経を測るゲームコーナー マジックショー
ダンボールアート ワークショップ ストラックアウト 抽選会が楽しめました。
それ以外の会場ではドローン研修 フリースロー キックダーゲット スーパーボール掬い バザー よし筆作りワークショップ クロスワードなどのブースが開かれていました。
昼休みの休憩中には大池中学校の吹奏楽部の演奏が行われました。
交流事業に来てくれた人たちは本当に喜んで頂き、交流事業は事故なく終えることができたのです。
そして今回、嬉しい出来事がありました。この交流事業を機に主催した二つのまち協の一つにまちセンからシミポタを紹介して登録してもらい、そしてサイトを通じて地域の方がボランティア募集を行なったのです。結果、生野区内に住む大学生の女性がお一人参加してくれたのです。こういった地域のイベントに参加するのは初めてだということでしたが、当日も積極的に従事され地域の方にも喜ばれていました。彼女は「交流事業に来た子どもたちが楽しんでる姿を見て、とても嬉しかったです」と話してくれ、この後も生野区の地域活動に興味を持ち、後日行われたまちセン主催のイベントにも参加してくれています。この事例のような一つのボランティア活動の出会いが他の地域活動に繋がるのはまちセンが常にめざしている事です。
今回の交流事業開催までの道のりにおいてわかったことも多くありました。例えば、伝達や情報共有がいかに大事かということ、地域が違うとやり方や考え方が違うということ、地域の中学校の役割についてなどです。そういったことから時には問題が起こったりしましたが、両地域の方々、開催場所となった中学校関係者の方々のご協力によって乗り越えていったのです。生野区では現在も小学校再編が続き、まち協同志の交流協力体制の構築、情報の共有はますます必要となってくると思われます。今回、前述2地域の交流事業を開催できたことはこれからの生野区において大きな前例となり、また今後の道標となることは間違いないと思います。