みんなの活動報告内容

「無職」ってどうしても、ネガティブに考えてしまいますよね。

どこにも所属していないことへの居心地の悪さや肩身の狭さ。

就職の面接に行っても、無職の期間があると、

面接官に「その間何やってたの?」と聞かれて、

気まずい思いをするし、不利な感じが否めません。

 

今、「キャリアブレイク」という考えが広まってきています。

海外では文化として根付いている所もあるようですが、

「離職や休職のタイミングで感性を回復させ、

人生を立て直す時間を作る」というようなことです。

無職になってもいいじゃない、という考え方です。

 

そのキャリアブレイクを応援する活動をしている法人の一つが

一般社団法人キャリアブレイク研究所です。

この代表理事を務める北野貴大(きたのたかひろ)さんは、

これまでに無職のための宿「おかゆホテル」や

情報誌「月刊無職」、「むしょく大学」など

キャリアブレイクの文化啓蒙活動を行ってこられました。

 

 

その活動の一つが「無職酒場」です。

有職の人がお金を支払い、

無職の人は無料で飲み食いができる場を提供します。

これまでも関西を中心に全国で開催されてきました。

 

と言いつつ、この無職酒場を実際に開催するのは各地域の有志であり、

キャリアブレイク研究所が直接運営をしている訳ではありません。

「無職は無料」というルール以外は、

各地で自由に開催、運営ができるのがおもしろいところです。

 

今回主催したのは生野無職酒場実行委員会のみなさん。

メンバーは、店長を務めたお医者さんを筆頭に、

お寺の住職、大型商業施設の管理者、4月から無職になる人、

見た目和尚っぽい人、見た目ヒッピーっぽい人、

筆文字を書く人、妊婦、記事を書く人、おじさん、などです。

 

会場は、浄土真宗のお寺、幸教寺さん。

日ごろから、イベントやマルシェを開催するなど、

開かれたお寺を実践されています。

 

当日の無職酒場については、

残念ながら雨模様で参加者が減ってしまいましたが、

約40名の方が来場されました。

自己申告制ですが、2割程度が無職の方だったようです。

 

初めて会う人たちが多いにも関わらず、

主催者も含めて、参加者同士でトークが盛り上がります。

時々席を移動しながら、同じテーブルに座った人同士で交流します。

 

この無職酒場に参加した人同士が意気投合し、

無職の参加者が別の参加者の会社で

アルバイトすることになった事例が生まれました。

 

また、この無職酒場の雰囲気や取り組みを気に入り、

自分でも無職酒場を開催してみたい、という人が出てきたので

マイクを使って、「次回やります宣言」を発表してもらいました。

違う地域で新たな活動が生まれるきっかけとなりました。

 

無職というキーワードで集まった人たちが、お互いに交流し、

相手の話を聞くことで新しい発見や気づきがあったのではないかと思います。

 

さあ次回はどこで開催されるのでしょうか。

みなさんも(特に休職や退職を考えている方は)

よろしければ一度参加してみてくださいね。

 

自分たちも投稿してみる