みんなの活動報告内容
こんにちは!大阪市市民局地域連携グループです!
大阪市市民局では、市民活動が活発に展開される環境づくりの一環として、ボランティア・NPOなどの市民活動を支援するための、「区政推進基金(市民活動支援型)」を設置し、行政だけでなく、市民、市民活動団体、企業がともに市民活動を育てていくものとして、寄附金を活用し、市民活動団体が行う公益的な事業に対して助成金による支援を実施しています。
大阪市:大阪市市民活動推進助成事業 (…>市民活動をしたい方へ>市民活動に対する支援) (osaka.lg.jp)
こちらの活動報告では、令和6年度の助成事業に選定されている団体さんの活動現場を視察し、みなさまにご紹介させていただきます。
今回の令和6年度視察レポは・・・
特定非営利活動法人認知症の人とみんなのサポートセンターの「本人・家族サポート相談」です。
こちらの事業では、若年性認知症や初期認知症の人や家族など、既存の社会資源が少ない方々や、経験の少ない支援者へのサポートを目的に相談会を行っております。
相談会は毎月第三金曜日にあべのハルカス近鉄本店内にある「街ステーション」で開催されています。交通の便が良く、オープンスペースの中で相談会が行われているので、初めて相談に来られた方も入りやすいように思います。
※あべのハルカス近鉄本店は「縁活」という百貨店初の取り組みとして市民活動団体などと百貨店が共同で社会を良くする活動を行っており、その中のプログラムの一つとして「本人・家族サポート相談」が行われています。
相談会に参加するには事前の予約によるものと当日参加の2種類ありますが、当日参加される方はケアマネジャーから紹介された方がほとんどとのことでした。当日参加される場合も、まずは代表の沖田さんと面談し相談内容により適切なグループに入ってもらった後相談会に参加します。
この相談会に参加されるのは、認知症初期の方・そのご家族、または認知症がかなり進行し次の段階に行くべきか悩んでいる方・そのご家族、という2パターンが多いとのことです。情報化社会が進んでいく一方で、自身の欲しい情報を手に入れることが困難になっている中で、この相談会はそれぞれの相談者が持たれている悩みに応じたアドバイスが得られる貴重な機会となっていると実感しました。
視察当日の相談会は、認知症の方を家族に持つグループと、認知症当事者の方のグループに分かれて行われました。※日によって来場者の数も違うので一様ではないかもしれません。
認知症の方を家族に持つグループでは、初めて参加される方と参加されてから何年か経っている方がいました。認知症の進行によって家族が抱える思いや悩みは変わっていくそうで、どの参加者も「認知症の家族を特別養護老人ホームに預ける際に、自分(家族)以外に面倒をみてもらうことに対する大きな抵抗があった」とおっしゃっていました。この段階が認知症介護の大きな転換点になるとも語っておられました。認知症の方を自分の手から離して施設に預けるということが家族の大きな葛藤になるのだと強く実感しました。
この相談会には認知症の様々なフェーズの方がおられるので、このような葛藤を持つ方の判断を助けてくれます。実際に体験し、葛藤し、その決断をしたからこそアドバイスできることがあると思いますので、相談する側も大変心強いのではないかと見受けられます。
介護をしていると時間の制約などのため特定の人としか交流する機会がなくなってしまうところを、このような相談会に参加することで似た境遇の方と体験を共有し労いあうことで心の負担が軽減されるのではないかと思いました。
認知症当事者の方のグループでは、初めましての方もいれば、毎月いらっしゃる方もいて、慣れている方が話を回されていました。天気などの当たり障りのない話題から始まり、徐々に現状や今後していきたいことなど話題は多岐にわたっていました。時間が経つにつれ、人が増えるにつれ会話が盛り上がっていました。
認知症当事者の方の相談タイミングとしては、仕事を辞めるときと特別養護老人ホームへの入所前が多いそうです。相談された方は手続きなどを知ることができてよかったとおっしゃっていました。
雑談のひとときも大切だと思いますが、励ましあうこともできる相談会となっているので、もし認知症に関して悩んでおられる方が身の回りにおられるなら、こちらの相談会を紹介いただければと思いました。
特定非営利活動法人認知症の人とみんなのサポートセンターさんの活動の様子はホームページやSNSでもご覧いただけますので、ぜひチェックしてみてください!
・シミポタ団体情報ページ
https://kyodo-portal.city.osaka.jp/author/2587/?uid=2587
・団体ホームページ