みんなの活動報告内容
僕は一般社団法人いくのもりの理事をさせてもらっていますが、去年の11月にいくのもりに生野区出身の大学生の女性からメール届きました。内容は「シニアディスコ」を生野区でも開催したいので力を貸してほしいというものでした。
メールをくれた姜妙京(かん みょぎょん)さん
「シニアディスコ」のことはあまり詳しくなかったので調べてみると、70年代・80年代のディスコを再現し、シニアの方々にドレスアップしてもらい、若き日の輝きを思い出しながら踊り、心から楽しんでもらうという企画で大阪市内でも開催される大人気のイベントということがわかりました。
台湾留学時代にシニアのみなさんがダンスを楽しむ姿を目で見て興味を持ち、大阪市内で「シニアディスコ」が開催されていることを知った彼女は情報を集め「生野区のシニアの皆さんにも、あの頃の熱狂をもう一度味わってほしい!」と生野区でも「シニアディスコ」を開催することを目指すことになったそうです。
その想いに胸を打たれた僕は、できる限り彼女をサポートすることを決めました。
資金、会場、集客など課題が山積みの状況の中でしたが、彼女は行動力が抜群で内容に対してアドバイスするとすぐに取り入れ実践していき少しづつハードルを超えていったのは見事でした。
しかしながら、彼女にも超えられない壁がいくつかありました。「シニアディスコ」に外国人のシニアの方々にもきて頂きたいと考えていた彼女に手を差し伸べてくれたのは教会の方々でした。彼らは日本に暮らすフィリピンの方々に積極的に声をかけ、参加を促してくれました。また、多目的ホールをディスコ会場っぽく装飾するという難題は地域の女性たちが見事に解決。司会は地域のお寺の住職がト-ク力を発揮して場を盛り上げてくれました。。
いろんな方々がこの企画自体を面白いと感じたのはもちろんのことですが、「この大学生が企画を実現させてほしい」という想いが広がり、彼女を支える輪ができました。そして、その支えが力となり、ついに開催の日を迎えることができたのです。
開始前「参加者の方がどれくらい来るのか」と不安になる彼女でしたが、いざ開場するとたくさんの人が来ました。70年代・80年代のディスコサウンドが鳴り響く中、ほぼ全員がダンスを始めました。シニアの皆さんが、青春時代に戻ったかのように笑顔で踊っていて、心の底から楽しんでいるのが伝わってきました。その光景は、言葉を失うほどの感動を僕に与えました。
そして、音楽は次第に変化していきます。日本語のヒットソングがフィリピンの楽曲へ。すると今度は、フィリピンのシニアの人たちが先頭に立ち日本のシニアの人たちをリードしました。言葉も文化も違うはずなのに、音楽が彼らをつなぎ、会場はまさに多文化交流のダンスフロアと化していました。
2時間半の楽しい楽しい時間が過ぎ、最後の挨拶。「彼女がマイクを持つと、会場のあちらこちらから『またやってほしい!』という声が飛び交いました。それに応えるように、彼女は力強く『また開催します!』と宣言。その瞬間、割れんばかりの拍手が響き渡り、イベントは感動のうちに幕を閉じたのでした。
イベント終了後、僕は彼女に尋ねました。「どうだった?」彼女は、最高の笑顔で、「皆さんのおかげで、最高のイベントになりました。またやりたいです!」
「若い人の地域活動は、最初の一歩が何よりも大切で、小さな成功体験が、次の挑戦へとつながっていく」と僕は思うので、彼女の言葉を聞いて本当に嬉しかったです。
「若い人の情熱が人の心を動かす」それを経験することができました。次回も期待してますよ!また協力するから!
by 金 康裕