みんなの活動報告内容
サードプレイス(Third Place) とは、自宅(ファーストプレイス)でも学校(セカンドプレイス)でもない、自由に過ごせる第三の場所のことです、
2025年2月から、阪南中学校内の図書室で、中学生向けのサードプレイスを運営されている晴明丘地域活動協議会会長の本庄史憲さんにお話をお聞きしました。
●阪南中学校サードプレイスについて
・いつ開所している?
基本は毎週火曜日の放課後(17時まで) ※夏休み期間などは時間が異なる。
・サードブレイスの目的は?
増え続けている中学生不登校の予防、若者の引きこもりの早期予防。
学校内に、何か目的がなくても行ける、楽しくて安心安全に休息できる居場所、サードプレイスをつくり、地域で子どもを見守りたい。
本を読む、宿題をする、ゲームをする、友達と談笑する、誰かに話を聞いて貰う、などサードプレイスに来る理由は何でもOK。
・サードプレイスでは、誰が見守っている?
阪南中学校の協力を得て、晴明丘地活協と「学校元気アップ地域本部事業」の地域コーディネーターが連携して運営。
本庄会長も図書室で見守りに参加し、子どもたちと一緒にカードゲームをしたり、話をしたりしている。
阿倍野区の「社会福祉法人育徳園」の指導員や大学生のアルバイトに来てもらっている。
・学校内にサードプレイスを開所するメリットは?
無料で場所を利用できる。
学校にサードプレイスがあると、学校終わりでそのままサードプレイスに行ける。一度家に帰ってしまうとサードプレイスに行きづらくなる家庭もある。
●地域と中学生との関わり
本庄会長にお聞きしていて、とても印象深かったのは、地域(大人)と中学生との関わりです。
盆踊り、こどもまつり、ハロウィン、もちつきなどの地域のイベントに、中学生にボランティアとして関わってもらっているそうです。
私がお伺いした時も、中学校内にボランティア募集のポスターが張ってありました。
子どもたちは、イベントに参加して「人の役に立っている」ことが体験でき、学校に来れない子どもたちとのコミュニケーションの場になり、目を見て話ができるようになったり、明るくなったりしたそうです。
イベントが終わった後に大人と子どもが一緒にご飯を食べることもあるそうですが、それが世代間コミュニケーションの場になっており、中学生が参加することで高齢者も笑顔になり、元気になるそうです。
これは筆者の感想ですが、中学生が地域のイベントに関わってもらうことは、将来の地域活動の担い手につながるような気がしました。
●むすびに
本庄会長から、自分たちの目の届く範囲で子どもたちを見守りたいという熱い想いをお聞きすることができました。
中学校を卒業してからも安全な居場所として時々サードプレイスを訪れてくれる…そんな居場所にしていきたい、と仰っておられました。
大阪市内でサードプレイスを実施している中学校が数カ所ありますが、いずれもNPOが運営しており、地活協が主体となって運営しているのは珍しいのではないでしょうか。
他地域の活動の参考になれば幸いです。
シミポタおじさん
尾谷伸也





