社会課題と市民活動内容
大阪市内には136の国や地域を出身とする131,582人の外国人住民が居住し、全市民のうちの約4.9%を占め、人口・比率とも政令指定都市の中で最多となっています。
日本で暮らす外国人の方々と地域とのかかわりの現状はどうなのでしょう。
地域との共生が最も重要な鍵となる「防災」を入口に紐解いてみましょう。
大阪市が実施した調査によれば「災害時に頼れると考えているもの(複数回答)」は、「消防署・警察署など」以外では、1位「家族・親族」(76.0%)、2位「親しくしている近所の日本人」(32.1%)、4位「地域の世話役・リーダー(例:町内会の役員など)」(15.4%)となっています。
調査地域や国籍により差はあるものの、災害時に頼れる存在として地域の存在を挙げているのが6~7人に1人程度いらっしゃるのは興味深い結果です。
では地域とのかかわりのきっかけは何でしょう?
「地域活動への参加状況(複数回答)」については、「参加している人」・「していない人」の二極化傾向があるものの、地域活動に参加している人は、「地域振興会(町内会)への加入」(36.7%)が2位の「地域の学校や授業への協力(PTA活動、教育サポートなど)」(9.5%)に大きく差をつけ、1位となっています。
この状況をみた限り、地域振興会(町会)は地域で暮らす外国人が、言葉、文化、習慣の違いを越えて地域の構成員として互いを認め合い、交流する仕組みとして機能していることがわかります。
一方で、「地域活動に参加していない人」は全体の約4割を占めています。参加しない理由では、「付き合うきっかけがないから」(38.7%)、「活動があることを知らない」(33.3%)が多く、きっかけが作れれば参加する人が増えることが期待される結果となっています。
無意識に避けていませんか?日本人にとって言葉のハードルは高いでしょう。しかし日本語を勉強する等、外国人も努力をしています。
まずは向き合い、触れ合うところから、始めてみませんか?
大阪市では、市域に居住する外国人は地域社会をともに構成するという観点から、多文化共生の地域コミュニティづくりを推進しており、「多文化共生」をテーマに活動する団体も多くあります。
【参考】
大阪市<大阪市の住民数等統計のページ(ともに支えあう多文化共生のまちづくりを)>
http://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000431477.html
大阪市<「外国籍住民のコミュニティ生活意識実態調査」の結果について>