社会課題と市民活動内容
最近子どもが交通事故に巻き込まれるニュースを見かけることが多いですが、年々増えているのか、それとも減っているのか。そして、事故を防ぐためにはどのような活動に取組めばよいかを考えてみたいと思います。
大阪市の子ども(15歳以下)の交通事故の統計は、平成20年~平成30年の10年間で約半数に減ってはいるものの、平成30年の死者・負傷者は合計で591人にのぼり、決して少なくはありません。591人という数字に、子どもにも原因があるのではと考える人もいるでしょう。しかし、平成30年の交通事故発生件数10,885件の内、子どもの法令違反(信号無視など)が主な原因である事故は、わずか9件なのです。これにより、事故の原因の多くは、車や自転車を運転している側の不注意にあると考えられます。
最近では、ドライバーのスマホを見ながらやメールをしながらの“ながら”運転による不注意での事故が増えています。
子どもたちが安心して通学するために、地域ではどのような活動をされているのかを紹介したいと思います。大阪市内では、多くの地域で毎日、登下校時に子どもたちを見守るボランティアの方(PTA、保護者、地域住民等)が活躍されています。交通量が多くて見通しの悪い場所に立って、子どもたちに声をかけてくれます。毎日の登下校の取組みは、子どもたちと地域住民が顔の見える関係をつくるきっかけにもなっています。また、ボランティア活動には、自転車マナーについての啓発活動を行っている団体や、子どもの夜間の外出時における蛍光ベストの着用促進に取り組んでいる地域もあり、住民主体で交通事故を防ぐための活動の輪が広がってきています。
1つの不注意でかけがえのない命を奪うことになりかねない交通事故。でも、ちょっとした声掛けがその事故を防ぐことにもつながります。また、自分自身が見守り等の活動に参加することで、安全運転に対する意識が変わることもあるのではないでしょうか。地域みんなで活動の輪を広げ、安全で安心のできる町にしていきましょう。
参考
大阪市ホームページ ≪大阪市の事故統計≫
https://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000370379.html#2