社会課題と市民活動内容
最近、よく耳にする「終活」とは、自分が亡くなった後の事を元気なうちに取り決めておく活動のことです。「人生の終わりのための活動」から生まれた造語で、2009年の関連書籍の販売をきっかけに一気に広がりました。総務省の調査によれば65歳以上の高齢者は人口の28.1%を占め、3,557万8千人(2018年10月1日現在)※1にもなりました。また、内閣府の高齢者白書(令和元年6月18日公表)によれば、一人暮らしの世帯は高齢者がいる世帯数の26.4%(2017年現在)※2も占めています。終活は本格的な高齢者社会を迎え、必要になってきた活動として定着してきています。
誰もが避けては通れない自分の最期。自分が亡くなってからの葬儀の方法やお墓、保険、遺産など不安なことが色々とあります。これらを事前に考えて準備しておけば、家族の負担も減らすことができ、自身の悩みも解消されます。
また、これまでの人生を振り返るきっかけにもなるので、残りの人生をどう生きるべきかの目標づくりにもつながります。
ただし、終活には気を付けなければならない問題点もあります。
家族に黙って行うことで後からトラブルになったり、自分の「最期」を考えることで気分が沈むこともあるでしょう。また、お墓や葬儀の生前契約に関するトラブルや終活に付け込んだ悪質な商法も増えてきています。
これらを避けるためにも、終活は一人では行わない、家族の意見も聞くということも必要ではないでしょうか。また、遺言や契約に詳しい行政書士や司法書士、弁護士など信頼のできる専門家に相談するのも良いでしょう。
終活をスムーズにしてくれる「エンディングノート」の書き方や終活をより良くするためのアドバイス、提案を行ってくれる団体があります。また、終活セミナーや終活相談会を開催されている団体も増えてきました。ポータルサイトで「終活」をキーワードに検索してみてください。
※1 出典:総務省統計局「人口推計」(2018年10月1日現在)より
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2018np/index.html#a05k30-a
※2 出典:内閣府ホームページより(3)家族と世帯
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2019/zenbun/01pdf_index.html