社会課題と市民活動内容

スポーツ庁が行った「体力・運動能力調査(※1)」によると、1964年東京オリンピックを経験した世代は体力・運動能力の高い状況が維持されており、特に現在60歳代~79歳で高い値を示しているとの分析結果が出ています。逆に1964年東京オリンピックを経験していない世代、40歳代前半までの女性は基準値を下回っており、体力・運動能力不足が浮き彫りになっています。

さらに、2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛要請による影響も出ているようです。
大阪府が行った「緊急事態宣言中の健康活動の変化に関する調査」の『身体活動について(※2)』によると、4月・5月の歩数は、2月・3月と比較して約3割減少(約2,000歩)という結果になっています。年代別で見ると、60歳代から70歳代に比べ、20歳代から50歳代(母数の少ない10歳代・80歳代以上除く)は大きく減少しています。要因としては、この年代の方は、在宅ワーク中心の生活や外出を控える等、コロナ禍で生活様式が大きく変化し、歩く機会が減っていることが考えられます。<図6 歩数(年代)>

皆さんもご存じのとおり、「身体活動」と呼ばれる通勤・通学などの生活活動およびスポーツを含む運動は、生活習慣病の予防やストレス解消など、さまざまな効果があります。
でも、前述のとおりコロナ禍で歩く機会も減り、頭ではわかっていても、なかなか日常的に運動のための時間を確保したり、習慣化するための継続実践は難しいですよね。
継続するためのポイントは「楽しむ」こと! 自分自身が「やりたい」やってみて、「きもちがいい」と思えないと続きません。

大阪市は運動を楽しむためのいろいろな情報をサイト(※3)で紹介しています。
大阪市内には有名な観光名所以外にも貴重な史跡や文化財、花と緑あふれる公園など、隠れたスポットがたくさんありますが、それに絡め、『魅力いっぱいの大阪を歩こう!』として、ウォーキングの正しいやり方を紹介しています。歩くことはとても良い運動になりますよね。ここでは市内ウォーキングマップも紹介されています。
この情報を活用して、各区で「健康づくり×大阪の魅力探訪!ウォーキングイベント」がさらに盛り上がればいいですね。地域と、それぞれに力を入れている支援団体が手を組んで企画・実施すれば、市民の体力・運動能力アップとまちの活性化という一石二鳥の取組につながるのではないでしょうか。」
団体としてできること、他の団体と協力してできそうなこと、考えてみませんか?

 

【参考】
※1スポーツ庁(【調査結果の分析】令和元年度体力・運動能力調査結果の概要及び報告書について)https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/chousa04/tairyoku/kekka/k_detail/1421920_00001.htm
※2大阪府(【概要】新型インフルエンザ等対策措置法に基づく緊急事態宣言中の健康活動の変化に関する調査結果)
http://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=38901
※3大阪市(くらし>健康・医療・福祉>健康・医療>市の取り組み>健康づくりに関する情報>身体活動・運動)
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000018076.html