市民活動ワクワクレポート内容

今回のハイパーセミナーは、
シミポタと一般社団法人認知症予防活動コンソーシアムの共同主催。
「二ヨ活フェス」というイベントの中に
ハイパーセミナーがあるという形で
講演とミニらいとモルックⓇ体験会の二本立てでした。
二ヨ活フェスとは、
認知症の予防に。認知症の共生に。両方の地域の活動を集め、
どの世代にも楽しく、優しい気持ちが育まれる『健康を学び楽しむ』イベントです。


さらにこの日は終戦記念日。
会場の近鉄上本町・文化サロンの協力で二ヨ活フェス内で
戦後80年を迎える現在、忘れてはいけない記憶として
戦時中のお手紙の展示や戦争体験朗読音楽劇などが開催されていました。



さて話は戻り、講演のテーマは
「スポーツで実現を目指せ!共生社会のためのユニバーサルデザイン」。
講師は年齢・体格・障がいの有無に関係なく誰もが楽しめるスポーツ
「ミニらいとモルックⓇ」の普及に取り組む、
一般社団法人ミニらいとモルック協会理事・歌丸和見さんで
活動に込められた熱い想いを42名の参加者が、聴講されていました。


※過去に取材したミニらいとモルック協会のこちらの記事はこちら。
是非、合わせてご覧ください。
https://kyodo-portal.city.osaka.jp/task/24000029854/
講演内容
歌丸さんは、予防医学のお仕事や学びをきっかけに「平均寿命と健康寿命の差」に注目。
特に認知症の方が強い生きづらさを抱えている現状を知り、
「認知症で人生をあきらめる人をゼロにしたい」という想いを抱いたそうです。
「命を最後まで大事に使ってほしい」
その想いを原点に、認知症サポーターとして活動を始め、
現在は 「ニヨ活」(認知症=ニ、予防=ヨ、共生の地域貢献活動=活)を展開。
「どんな状態になっても自分を好きでいられるように、早くから考えていくことが
【予防】【共生】の本来の意味」と強調されていました。
また、ある時「認知症になったらしまいや」「親がなったら絶望や」という声を耳にし、
そこから生まれる疎外感をどう縮めていくかを模索した結果、
たどり着いた答えが「スポーツ」でした。

子どもたちと共に築く未来
今後、認知症の方が増えると予測される社会においては、
子どもたちの理解が欠かせないと語る歌丸さん。
「親や周囲の多様な価値観に触れることで、自然と“席を譲る心”のような優しさが
育まれる」
多様な生き方が尊重される社会になりつつありますが、
「実際に相手を知る機会がなければ優しくはなれない。だからこそ“知ろう、
関わってみよう”と思える場が必要。そのきっかけがスポーツになる」と
力強く訴えられていました。
今後の展開【モルパ】
ミニらいとモルック協会では現在、新しい活動として
「モルパ(モルックパーティー)」 を展開中です。
これはスポーツを通して多世代がつながる居場所づくりの試みで、
名前の由来は、認知症カフェに誘っても行きづらいと言われた高齢者が、
『パーティなら若い人もいるかもしれないから行こうかな』と
言ったことからきているそうです。
現在は 泉大津市・守口市・豊中市の3拠点で実施されており、
地域の新しい交流のかたちとして注目されており
今後も拠点が増えていく予定です。
ご興味のある方は、是非、ミニらいとモルック協会にお問い合わせください。
モルパ 9月開催予定
・9/14(日)、9/21(日)12:00〜16:00
泉大津シーパスパーク(9月は二回開催!)
・9/20(土)14:00〜17:00
豊中市千里ヒトハコラボ
17:00~19:30
前夜祭で竹灯りコンサート
・9/21(日)12:30~15:00ニヨ活フェス秋
守口市役所1階
・9/27(土)13:30〜16:30
守口市土居商店街エッギーハウス
体験会の様子
講演後、教室からスタジオに移動し、ミニらいとモルックⓇ体験会を行いました。
まさに講演で歌丸さんが話されていた光景が目の前にありました。


子どもやおとなも高齢者や障がい者も、
ミニらいとモルックⓇで同じ時間を共有し、スキットルが倒れる度、笑顔がこぼれ
体験が終わる頃には、参加者同士の心の距離が近くなっているように感じました。


講師の方、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
ミニらいとモルックⓇの公式大会、【オレンジリンピック】も開催されていて
終始、そちらも大賑わいでした。


こころから、たのしく。
【共生社会のためのユニバーサルデザインをスポーツで実現する】姿を引き続き
注目していきたいと思います。

取材・記事作成:シミポタ運営事務局(大山 智現)